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マクロ経済学入門 第7章 [マクロ経済学を学ぼう]

予定より遅れて、やっと後半突入です。内容が理解しがたくなってきました。復習する必要あるようです。


第7章 経済政策はなぜ必要か?
1.景気循環と経済政策
・伝統的な景気循環理論…実質GDPはトレンドの周りを上下に変動する
  ←ケインズ政策では不況期における経済政策の必要性を訴える
・景気循環の原因に関わる説(ケインズ理論、マネタリズム)
  a.市場で価格調整がはたいているか、否か
  b.ショックの主要因は実物的要因であるか、貨幣的要因によるか?
 ⇒ケインズ理論a.× …裁量的な金融財政政策による市場安定化
  マネタリズムa.○b.後者  
   …裁量的な政策を批判、安定的な貨幣供給が経済の安定化につながる
 cf.実質景気循環理論 a.×b.前者(技術進歩、エネルギー価格等)
   …景気循環を需給均衡状態の変動とみる

2.トレンドの変更
・伝統的トレンド理論…一定 ⇒トレンド自体が変動している
・単位根過程…ショックによる変動がそのまま固定。
・トレンド自体が変動する場合、総生産量の増減は潜在的成長力自体の変動が原因となっている。その場合、失業や遊休設備の存在は構造的な要因であり、総需要を増加させるケインズ的な政策は有効ではない。経済政策でなく構造改革が優先
・ケインズ政策はトレンドからの乖離によって好況・不況が生じる経済で重要。

3.IS-LM分析における経済政策の有効性
・IS-LM分析の傾きと財政、金融政策がどれだけ有効か、と連関。
・LM曲線が緩やかだと政府支出の増加により国民所得が増加量が大きい。
・クラウディング・アウト…政府支出が増加した際に利子率が上昇し、それによって民間投資が減少してしまう減少。LM曲線の傾きが急になれば大きい。特にケンブリッジ方程式のように貨幣需要が利子率に影響を受けない場合(LM曲線が垂直)、政府支出を増加は利子率を上昇させるのみで、国民所得にまったく影響を与えない(100%クラウディングアウト)

・IS曲線が緩やかなほど金融政策の影響が大きい
・流動性の罠…貨幣需要の利子率に対する反応度が高い場合LM曲線は水平に近くなる。この場合、貨幣需要量を変化させても利子率が変化することはない。
 →利子率のゼロ制約ゆえに生じる(日本のゼロ金利政策)

4.マクロ計量モデルの役割
・マクロ計量モデル…マクロ経済の構造を消費関数、投資関数、貨幣需要関数といった主要なマクロ経済変数の決定メカニズムによってモデル化したもの。経済構造を調べるのに資する。構造パラメータとも言う。不変のものとして捉える。IS-LM分析へ。
 →より精密な値を出すために巨大化していく
・ルーカス批判「マクロ計量モデルで一定とされている構造パラメータは政策が変更されればその値を変えてしまうので、構造パラメータの値が変わらないという仮定に基づいて政策効果を予測することは正当化されない」

5.マネタリズムの批判
・ミルトン・フリードマン…裁量的な政策よりもあらかじめ定められたルールに基づくべきである。貨幣の供給量はあらかじめ定められた一定の増加率に従って行うべし(=kパーセントルール)。
・有効需要政策に対してマネタリズムは政策のタイミングの問題を指摘する。ある政策を実施する際には、認知のラグ、決定のラグ、実施のラグ、波及のラグ、存在する。従って、不況期に行った政策が景気回復後に効果が現れる、ということが起こり得るのであり、経済が安定化しない。
・フィッシャー方程式、実質利子率=名目利子率-物価上昇率の予想値によると、貨幣需要量の増加は長期的には物価上昇率の増加を生み出すことによって名目利子率の上昇を生み出す。従って貨幣供給量を増やしても名目利子率を望ましい値に下げることはできない。


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