『東大生が書いたやさしい経済の教科書』 [書籍:『』「」付記]
「やさしい」って書いてあったのにつられて一年前くらいに買った本です。あの頃はまだ経済について「頑張ろう!」なんて考えて、大学院生生活にやる気があったのですが、今は見る影も無く・・・。
今頃になってやっぱり経済は重要、と再認識するようになりまして、本棚に飾られていたのを再び基礎中の基礎から、という気持ちで読みました。
東大の経済学部人が書いたそうで、院生にもなって学部生の書いた本を読むのはなんだか悲しい気分になりますが、「餅は餅屋」ということで教えていただくことにしました。
大変分かりやすい良い本です。内容として沢山書いてあるわけではないですが、基本的な概念について教えてくれていて昔受けた授業であっという間に解説されたところで、大事なところが解説されていたので読んでためになりました。
GDP、マネー、インフレ・デフレ、IS-LM分析、等基礎的ですが理解していないと経済学を理解できないものばかり。
個人的に特にいいと思ったのがIS-LM分析の解説です。本書には経済学ができないダメ学生、エン吉、が出てくるのですが、彼がわからないところをちゃんと聞いてくれるので、今までなんとなくで理解してきたものが理解できたような気がします(そのほかにも、
流動性の罠、クラウディング・アウトなど、今一よく分からんかった概念がありましたがやっと十分に理解できました)。
ただし、この本を読んだからといって経済が完璧に理解できる、という代物ではありません。あくまで基礎中の基礎、です。しかし、これを読んでさらに一般に出ている経済学の教科書を読めば、より経済学が理解できるのではないか、そんな気にさせてくる本です。
あと、後ろにエン吉と一緒に実際の事例問題を解いていく部分がありますが、これもいいです。
経済学に挫折した人、超初心者などにお勧めできる本だと思います。それ以外の人には物足りないかもしれません。
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