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第四章 非核兵器地帯の設置 [軍縮・不拡散問題入門]

軍縮問題入門

軍縮問題入門

  • 作者: 黒沢 満
  • 出版社/メーカー: 東信堂
  • 発売日: 2005/10
  • メディア: 単行本

核兵器については今日で一応終了。つぎからは別のテーマに。

 

第一節 非核兵器地帯の意義

非核兵器地帯とは、一般的には、ある地域の複数の国家が条約を締結し、そこにおいて核兵器の生産や取得のみならず、他国による核兵器の配備をも禁止することを約束するものである。これには消極的安全保障の約束も含まれる。

非核兵器地帯は軍縮を補完するものであるが、これまでの軍縮措置(NPT等)と異なり、非核兵器国のイニチアチブによって提唱されたものである、ということに大きな特徴の一つがある。

 

第二節 非核兵器地帯構想の歴史的展開

非核兵器地帯の構想は1957年のポーランドが欧州で提唱したことが初期の段階である。中央で提唱されたラバツキー案は通常戦力で優位になるとの理由で西側に拒否される。

冷戦期においてはキューバ危機を契機として、南米が、その後中東、南ア、南太平洋で非核兵器地帯構想が検討された。

冷戦終了後に非核兵器地帯構想設置の動きが強まる。米国が韓国に配備していた核兵器が撤去されるようになり、朝鮮半島の非核化に期待が持たれた。91年に北と南は朝鮮半島非核化共同宣言に署名。94年には米朝枠組み合意が成立する。

しかし、2005年には北朝鮮が核兵器保有を宣言している。また冷戦終了後に東南アジアでの非核地帯構想が、また別に、アフリカ・モンゴル・中央アジアなどでも進展が見られた。

 

第三節 非核兵器地帯条約

 

ラテンアメリカ核兵器禁止条約(トラテロルコ条約)

南太平洋非核地帯条約(ラトロンガ条約)

東南アジア非核兵器地帯条約(バンコク条約)

アフリカ非核兵器地帯禁止条約(ペリンダバ条約)

中央アジア非核兵器禁止条約

 

第四節 非核兵器地帯条約の展望

様々な地域に非核兵器禁止条約が成立していた。よって加盟国を増加させることによって地球上の国全てが署名されるようになることが望まれる。

北半球における非核兵器地帯の創設が望まれる。

非核兵器地帯の国家には多くの場合米国の核兵器が配備されたままになっているらしい。冷戦後の情勢の変化に対応する必要があるであろう。


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