アゼルバイジャン大統領来日 [国際法・国際関係]
アゼルバイジャンという国家をご存知でしょうか?
こんな感じの場所にあります。
今日、というか昨日(8日)に国際問題研究所(JIIA)のフォーラムでアゼルバイジャン大統領の講演を聴く機会を得ました。
インターンをしていたときに講演は何回か聞いたことがありましたが会員として講演を聴いたのは初めてのような気がします。一応会員なのでたまにはサービスを利用しないと。
3月1日にはイランの外相の公演があったらしいのこれは聞き逃しました。というか日本にいませんでしたし。
通常のJIIAのフォーラムは霞ヶ関ビルで行われますが、さすが大統領、ホテルオークラのオーチャードルームが講演の場所です。
また、警戒も大変厳重。金属探知機まであります。僕は金属探知機にあまり良い思い出がありません。案の定くぐったら「ピー」という機械音が。
むさいおっさんにベタベタ触られセクハラ・・・、もといボディチェックを受ける羽目になりました。
会場に入ってそうそう、僕は間違いに気がつきました。講演会を甘くいていたのでしょう、私服でいったら、来ていた人全員スーツでした。
しかも若い人僕だけっぽい。完全に浮きまくりです。ジャケットに白いポロシャツだったのでまだ良かったですが。
ス○ーピーとかのトレーナーとかじゃなくってホント良かったです。アブねー。
さて、講演が始まるまで待っていたら隣にいた見知らぬおっさんに話しかけられました。何故か分かりませんが僕に
「戦前の日本では外国人が来ても日本語を喋らせていたんだよー」
とかわけのわからない話をされます。同時通訳機をいじっていたせいでしょうか。
「片言の英語がはやってねー。ノー ジャパニーズとかノー ニッポニーズとか(笑)」
えー、さっぱり意味が分かりません。しかしおっさんは勝手に受けているようでした。
講演が始まるまで、おっさんの意味の分からん戦前の思い出を聞かされ続けました。
そんなこんなでやっと大統領がやってきました。予定よりちょっと遅れて登場です。
イルハム・アリエフ大統領というのですがまだ40代です。若いですねー。威厳というかオーラみたいなものだけだけなら日本の並みの首相を軽く超えてますけどね。でかいからそう見えるだけなのかなー。
話は最近のアゼルバイジャンについてと日本との関係についてが織り交ぜられていた感じのものです。
なんか適当に喋ってる感がしましたけど。
経済のこと、日本の援助のこと、石油のこと、独立後の改革のこと、地域の取組みのこと、石油のこと、ロシアやイスラムとの関係、そしてアルメニアに奪われたという領土問題について、なんかノリでしゃべってる感がしました。
某討論大会のときの僕みたいですね。
とは言え、そもそもアゼルバイジャンについて門外漢だったものですから、アゼルバイジャンについてなんとなく分かって面白かったです。
アゼルバイジャン大統領を使った、アゼルバイジャン講座といった感じでしょうか。そう思うと何か贅沢な気分。
地理的に大変みたいですねー。元ソ連邦で、ロシアとイランの間ですから。今はなんとか安定しているみたいです。
色々喋ってましたけど、アルメニアとの間のナゴルノ・カラバフ問題(アルメニアに取られた領土の20%相当の地域)になると、結構熱くなってました。何故かいきなり国際法上の正当性の論証をはじめてました。
全然論証しきれてませんでしたけど。まあ熱意は伝わりました。しかしあの程度の論証だったら時間を裂いて行う必要は無いだろうに。とにかく交渉あるのみ、という姿勢でした。
ただ、
「交渉を尽くす、だけど交渉などの平和的解決が全く望めない場合、新たな戦略が必要になる」
なんてことを発言してました。大丈夫なのか?問題発言にならないのかなー。今回の講演、さすがに大統領が行うもの、ということだけあって結構なテレビカメラが並んでました。普通に短絡的に解釈したら
「最悪武力で取り戻す」
という風に解釈できてしまうのですが、大統領の真意は一体?わざとなのか、それとも極東の島国ということで油断したからなのか、それとも深い意味は無かったのか・・・、いやー、謎です。
さて、公演が終わると若干の質問タイム。来ていた会員なら質問が出来る、ということになっていますが、そこは大人の事情、というのがあるわけですよ。公演には前のほうにゲストの偉い方がいらっしゃってですね、優先的に質問が出来るわけですよ。
この方達はJIIAの会員でもないんですが、会員を無視して質問が出来るわけです。はじめから手を挙げている会員がいても最後のほうに思いついたように手を挙げたゲストがいればそちらのほうが司会の人によって質問権が与えられてしまうわけです。
世の中って汚いです。
そういうわけで今回もゲストの人が指名されます。前のほうのおっさんっがマイクを取ったのですが、
「えー、文部科学大臣の小坂です。」
何!?
ちょっと驚きです。こんなところで大臣を見れるとは。ちょっと感動。
ただ、小坂文科相、ただ自分の思っていることを言いたかっただけだったんでしょう、演説だけして、感動を覚えた、とか適当なことだけって話を終えてました。
これには大統領も「thank you」としか言えませんでした。
他にもゲストにはそうそうたる人が居たみたいで、最後に質問した人
「川口です」
とか言っていたので、見ると川口順子元外相だったりしました。
と、そのゲストが沢山居るテーブルを見ると、なんか見覚えのある後姿が。
もしや今年外交政策の授業を教えていたS先生では?
こんなところで会えるとは、と思い、本物だったら挨拶でもしておこうと重い、講演が終わったので早速確認。
が、違ったみたいです。杖を持ってプルプル震えている良く知らないおじいちゃんでした。JIIAの人に支えられてぎりぎり歩いている感じがしました。良く会場まで来れたもんだなー。
あんまりアゼルバイジャンの話はできませんでした、こんな感じです。
アゼルバイジャン大統領は日本にとても感謝してました。独立後すぐ承認したり、ODAとか沢山あげているのがよいみたいです。
あと日本企業にも結構注目してました。
日本としてもロシアとイランの間にありパイプラインの要衝地帯であるアゼルバイジャンは重要です。大統領が来た、というのはアゼルバイジャンとの関係がうまくいっている、ということでので、引き続き関係を維持していきたいですね。
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